“見えない世界”の感想文

上野

「視覚障碍者と共に楽しむ写真教室」に参加してきました。

晴眼者は教室内でアイマスクを着用し、仮想視覚障碍者を体験しながら、視覚障碍者と晴眼者がペアとなり上野エリアを歩いて写真撮影を行うことで、お互いに“見えない”ことや“写真”への理解を深めます。また視覚障碍者のみなさまは、当日撮影した写真を凹凸の立体写真にし、“触れて見る写真”を制作いたします。<募集ページより>

アイマスクをして介助者の肩に左手を乗せ、右手で杖を持ち階段を降り歩道に出て・・・というだけでもなかなかスリリングな体験でした。そこから音を頼りに「車が来ましたね?車を撮りたいです」と伝えてカメラを向ける方向を教えてもらい、撮影後はちゃんと写っているかどうかも見てもらいます。目がみえないと車や人の声、風や鳥の声、日差しの温かさ、地面の感触など普段は視覚の二の次になっている情報が最初に入ってくるので、短時間でかなり劇的な体験をしました。普段いかに視覚に頼っているか、思い知らされます・・・。その後は役割を交代、視覚障碍者の方を私が介助して撮影を手伝います。しかし見えているものを言語化することの難しさよ・・

写真をセレクトするときもアイマスクをして(!)何が写っているのか教えてもらいながら選びます。ここに載せている3枚とも、何も見えない状態で撮りました。もちろん介助役のひとに状況を教えてもらいながら、です。下の写真は人の声と車の音が聞こえてきてカメラを向けました。この写真を撮ったときは自分が歩道のどこに立っているのかもう分からなくなっていましたが・・

上野
上野

昼食の時もアイマスクをしてお弁当を食べました。そこまでするのと思いつつも、まぁ、お弁当のおかず等は見なくてもだいたい想像がつきます。が、箸にどれだけごはんが載っているかわからない、取り落としたおかずが行方不明になる、ソースがついてるけどどこにかければいいのかわからない。食べ終わったかどうかは弁当を持ってみて確かめ、アイマスクを取ってみると米粒が弁当箱全体にちらばってました。

※講座の最初に行われた、尾崎大輔先生による講義が公式にyoutubeにアップロードされていますのでぜひご覧下さい!!

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