吉成工業株式会社の社長(吉成隆さん)の88歳のお母様、サト子さんの撮影にお伺いしました。
お話は自然と戦時中の体験談へ。
お母様は学生の頃、軍属の親族のつてでエリート士官相手のお茶くみの仕事をしてたそうです。場所は航空学校から陸軍に摂取された建物で、東條英機にも、会ったことがあり、やさしい感じの人という印象だったとのこと。皇族が来たときは相手の顔を見ずにお茶を出す訓練もしたそうです。
戦況が厳しくなる中、同年代の男性たちが、優秀なひとから特攻隊にされて亡くなっていくのを見てとても悲しい思いをされた、とうなだれて涙をにじませました。
その後、熊谷に疎開。そこで1945年8月14日の晩に空襲を体験しました。翌日は、お父様が空襲のあとの死体がころがる風景を見せたくなかったのか、外出を禁止されたそうです。
現在、近所には80代のお友達が2人いて、3人でよく集まってお話するのが楽しみだそうです。