#場面緘黙啓発月間


5月は場面緘黙(ばめんかんもく)啓発月間です。

参考:AERAdotの記事「5月は「場面緘黙(ばめんかんもく)症」啓発月間! 当事者が明かす、成人後の生きづらさ

記事の中で紹介されている『かんもくの声』は著者の入江さんが体験した場面緘黙の苦しみや、様々な出来事の中でご自身に起きた変化などが繊細に綴られています。しゃべらない子供に対して、言語表現が苦手なのかなと思う方もいるでしょうが、言語能力とは関係がない、不安によって言葉が出なく(出にくく)なってしまうのだということがよく分かります。ミスid2021に場面緘黙経験者の方が応募されていましたが、言葉を使った表現能力を持っているし喋りたいのに言葉がでてこない、という辛さを文章で綴られていました。

わたしも経験者ですがぼーっとした子供だったのでそこまで「言葉で表現したい!」という気持ちは自分の中には無かったかもしれない、ということを本を読みながら考えていました。場面緘黙経験者でも、その内容はひとによるので皆それぞれ違う体験をしています。

漫画でご自身の体験を出版されている方もいらっしゃいます
私はかんもくガール: しゃべりたいのにしゃべれない 場面緘黙症のなんかおかしな日常」らせん ゆむ
かんもくって 何なの!?: しゃべれない日々を脱け出た私」モリナガ アメ
話せない私研究 大人になってわかった場面緘黙との付き合い方」モリナガ アメ

こちらは絵本。
やましたくんはしゃべらない」山下賢二/作 中田いくみ/絵
しゃべらない主人公が飄々としているところが経験者からすると意外性がありました。場面緘黙と自己嫌悪というのはセットになっているものではないんだなと気付かされました。

4月から学校が始まることで問題が発覚しやすい5月を場面緘黙啓発月間にすることを提案された場面緘黙症Journalブログでは、コロナ以後、休校やオンライン授業などで状況が変わってきていること、5月を啓発月間にする根拠がゆらいでいることを書かれています。悩みから開放された子どもたちも多いでしょうし、個人的には今の学校のスタイルは時代とは合わないと思うので変わるべきと思う一方で家庭内での問題を抱えている子にとっては逃げ場がなくなって苦しいだろうとも思います。

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